早稲田文化館で日本語を学び、大学合格という夢への第一歩を踏み出した学生の合格体験記!

第6回目は2020年11月に早稲田文化館日本語科に入学したシンカカさんです。

合格校

○早稲田大学 文学部(心理学コース)○
○早稲田大学 商学部○

 

 

 日本語学習を始めたのは去年の3月というシンカカさん。この短い期間で日本語力を伸ばし、早稲田大学の合格を勝ち取りました。

 コロナ禍でうまくリラックスができない生活が続いているようですが、どのように学習し、合格に辿りついたのか、話を聞きました。

◯日本語を始めたきっかけは?◯

 日本への留学を決めたことが、日本語学習を始めたきっかけです。実は、以前からアニメなどは見ていましたが、日本に対して特別な感情は持っていませんでした。しかし、大学進学の時期になり、留学という選択を考えた時、日本の文化や社会の形式、日本人の礼儀正しさなど、日本の生活を体験し、本当の日本人を見てみたいと思い、日本語を始めました。
 それから中国の日本語教育機関で学び、4か月ほどでN1までの語彙、文法の学習を終えました。

◯早稲田文化館を選んだ理由は?◯

  中国の日本語教育機関の先生が「一番いい学校」と薦めてくれたのが一番大きな理由です。学生寮も都心にあり、交通が便利なのも魅力的でした。実際、早稲田文化館の学生寮に住み始めて、もうすぐ1年ほどになりますが、家賃も安く、満足した生活を送れています。

◯日本に来てからどんな生活を送っていますか◯

 午前は早稲田文化館の授業に参加し、日本語力の向上に努めています。家に帰ってからも、あまり長時間は勉強しません。私が一番重視しているのは、効率的に学習することです。「自分に合った学習方法」を確立し、ただ長時間学習するのではなく、集中できる範囲内で効率的に学習し、自分の学力向上に励んでいます。

 生活面では、このコロナ禍で、外出ができない状況が続いているので、精神的につらい部分があり、孤独感を感じることも多いです。私は麻雀が趣味なのですが、日本人の友人を作ったり、交流したりするために雀荘に行ってみたいと常々思っています。それが叶わないのがとても残念です。
 その代わり、私はよく日本の小説や評論集を読んでいます。「失楽園」などの小説を読みましたが、小説は語彙の定着や書き言葉の学習に役に立ちました。評論集は「文芸春秋」をよく読みます。時事問題にも詳しくなるし、様々な意見に触れることができるので、多角的に物事を考えられるようになり、それが小論文や面接に繋がっていると感じています。

◯具体的にはどのような勉強をしていましたか◯

 EJUの勉強はN1までの語彙・文法の学習が終わった20年7月頃から始めました。まずは基礎をしっかりしないと、EJUのような読解、聴解問題に応用できないと思ったからです。EJUのために特に取り組んだ学習は「過去問」です。早稲田文化館の日本語の授業でもたくさん過去問を使った授業があったのは非常によかったと思います。

 それと「復習」を重視していました。以前学んだ文法や語彙など、思い出せない、間違えた部分は必ず後で確認し、定着させるように心がけていました。語彙や漢字学習のために「単語帳」も作成していました。

 聴解力向上のためには、日本のドラマやバラエティをよく見ていました。特に「白い巨塔」がお気に入りで、何度も繰り返し見ています。

◯学校の試験に向けて、どのような準備勉強をしましたか◯

 日本語や小論文は早稲田文化館で高いレベルの授業を受けることができていたので、ある程度の自信を持っていました。そのため学校外の学習では、数学の学習に特に力を入れていました。数学のために塾にも通い、先生とマンツーマンで学習しました。

 それ以外には、専門知識の本も読んでいました。私はフロイトやルボンの本を読みました。まずは中国語で読み、内容を理解しながら、専門用語の日本語を調べ、覚えるようにしていました。

◯役に立った準備、勉強を教えてください◯

 実は昨年度も大学を受験していました。大阪市立大学に出願して、一回大学の筆記試験、面接を体験しました。そのおかげで、今回の早稲田大学の入試では慌てずに、試験、面接に臨むことができました。やはり経験はとても重要だと思います。
 そして、志望理由書や面接の準備のために、大学や学科、教授の情報を大量に収集しました。面接では専門のことや自分の考え、現代社会について非常に深く聞かれることも多いので、大変でしたが、時間をかけて準備しました。それから、何度も面接練習を行いました。圧迫練習の経験をしておくのも大切だと思います。

◯後輩たちにメッセージをお願いします◯

 先生に「助けて」と積極的に言ってください。

 早稲田文化館の先生方は非常に責任感が強く、声を掛けたら、先生たちは助けてくれます。恥ずかしいから、ちょっと怖いから、と考えずにどんどん先生方の力を借りたほうがいいでしょう。