vol.7 検定試験対策は、過去問を解こう!
みなさん、お元気ですか。
ぶろぐの第7弾は、初級実習担当の大山智美先生へのインタビューです。
中道:智美先生は、早稲田文化館日本語科のベトナム校で2018年11月から2020年3月まで勤務の経験がある先生です。
先生が日本語教育に興味を持ったきっかけは何でしたか。
大山:幼いころから漠然と海外で働いてみたいと思っていました。
どんな職業についたら海外で働けるのだろうかと考えた時に、テレビ番組で「日本語教師」を知ったのがきっかけです。私が見たその方は、
山奥の村でボランティアとして、子供たちに日本語を教えていたのですが、田舎の女子高生だった私には衝撃的な映像でした。なんだ、この
仕事!?と。そこから日本語教育を学べる大学を探しはじめました。
中道:ドラマに影響を受けて、ベトナムで日本語教師をやっていた方もいました。
メディアの力は大きいですね。
では、検定試験の勉強のコツなどはあるでしょうか。
大山:検定試験の勉強はとにかく過去問を解いて、解いて、解きまくることを勧めます。わからない所をとにかく潰しました。
中道:実際の問題にあたることが大事ですね。
教育現場でのエピソードを教えてください。
大山:ベトナムの中学校(1クラス50人!)で教えていた時に「何をしにきたんだろう」と悩んだことがありました。教室にはいれば、「はい、
座る―」「教科書―、えんぴつー、ノート―」「水のまないー」「くつ履いてー」と、勉強どころではありませんでした。
ところが、半年もたてば、言われる前に自分で「はい座りますー」と言って座ったり、「水、のみますー」とわざと言ったり、「先生の
くつをはきますー」と言って私の靴をはいたり、子どもの成長はすごいと驚きました。
そんな子どもたちでしたが、今や日本に留学した子、ベトナムで日本語教師をしている子もいます。
いつか彼らの生徒さんに「あなたの先生は昔ね‥‥」と当時の様子を教えてあげたいです。
中道:生涯忘れられない、すばらしい経験ですね。
これからの日本語教育に望むことはありますか。
大山:日本語教師が職業として知られてほしいです。
広く認知され、待遇も改善されればいろいろなバックグラウンドを持った方が日本語教師を職業として選んでくださると思います。
中道:そうですね。
文化庁が、まさにその事業を進めている最中です。
では、これから日本語教育の勉強を始めるかたへメッセージをお願いします。
大山:日本語教師の魅力はとにかく様々な世界に触れられることだと思います。
どこで教えるのか、だれに教えるのか、勉強する方の目的はなにか、日本語教師といってもかかわっている世界が違えば、見ている世界も
違います。本当におもしろい職業だと思います。
中道:大山智美先生、どうもありがとうございました。
まだまだ暑い日が続きますが、第8弾でお会いしましょう。